上達の法則
26冊目
[★★★☆☆]
- 作者: 岡本浩一
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2002/05/01
- メディア: 新書
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<感想>
上達するためのコツや心構えを教えてくれる本。
「上達」というすべての面において役に立つ基礎的が技術が身についた。
非常に参考になったのは、「ノートをとる」ということだ。
上級者はノートをとり、言語化することによって、自分なりのコツを見つける。
何かを学んだときはノートをとって、上達を加速していこう。
<まとめ>
勉強のやり方は、勉強を始めたら、自分でわかるようになってくる
私たちは、歩き始めたときに「どうやって歩けばいいか」と考えたわけではない。
歩いているうちに、歩き方がわかってくるのである。
学習の後、忘却が生じるが、忘却は徐々に生じるわけではない
忘却は、学習から二十四時間後、七十二時間後、そして六〜七日後に大きく生じるのである。
おおむね週二度、あるは一度半くらいを努力目標にするところからはじめるのがよいと思う。
上級者は中級者に比べて、あたらしく記憶する能力が格段によい
たとえば、将棋の上級者は、自分の指した将棋を、次の日になっても再現することが出来る。
それだけではない。
自分の隣で指している他人の対極も、終わった後、記憶をしていて、正確な感想を述べたりすることもできる。
上級者は、ことがらが進行している最中にも「もし、ここがこうなれば、進行はこう変わる」というように、幾通りかの変化を考えながらプレーしているのである
したがって、後になってから「もしも」という仮定をおいた場合にも、思考がそこに戻りやすいのである。
ある程度、コンスタントに練習をするようになれば、どんな形でもいいから、記録やメモをとったりする工夫を始めるべきである
言語になりにくいものでもいったん言語化することが大切なのである。
また当然ながら、ノートは反復復習を可能にする。
未熟だからこそ理論が必要
よく、理論はプロのためのもの、達人のためのものだと考えている人がいる。
その考えはむしろ逆であることを指摘しておきたい。
なにかひとつを「得意」ときめ、その小さな部分に大きなエネルギーを集中する時期が必要である
将来も得意にし続けるかどうかはともかく、いったん得意を一つ作り、それにとことんこだわるという時期が大活躍のためには必要なのだ。
後退しなければ全身している
プラトーは、停滞であっても降下ではない。
向上心が残っている場合に、努力が報いられないために、スランプのように感じられるのである。
上達への思いは、人との奇縁をも豊かに人生にもたらしてくれる。
師匠との出会い、兄事の相手との出会い、ライバルとの出会い。
この人と出会えたからこそ自分はここまで来られたという奇縁をもたらしてくれる。
そのような出会いもまた人生のロマンのひとつなのである。