何のために働くのか

36冊目
[★★★★★]

何のために働くのか

何のために働くのか

<感想>

仕事に対してどのような姿勢で臨めばいいのかを教えてくれる本。
著者は仕事とは世の貢献のためであり、社会正義を守ることが第一なのだという。
論語を用いてそのことを説いており非常にためになる。
変化がとてつもなく早い世の中で、不変な気持ち(自分の主義)を持ち続けるのが大切だと思う。
「天網恢々疎にして漏らさず」という言葉を肝に銘じて、これからの仕事に取り組むことをここに決意する。

<まとめ>

福沢諭吉の「心訓七則」の中の2つが仕事に関わるものです

「世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事を持つことである」
「世の中で一番さびしいことは仕事のないことである」
まさに、我々が生きるということは、仕事を通してであります。
従って我々はできるだけ若いときから確固とした仕事観を持つことが極めて重要なのです。

働くことの対価とはお金だと考えている若者が多いようですが、そうではありません

ぎりぎりの生活の中で彼がつかんだ仕事の対価とは、自らの成長だったのです。

天網恢々疎にして漏らさず

これは有名な老子の言葉です。
「天の網の目というのは広いように見えて決して悪を逃すことはない」という意味になります。

摩擦や軋轢を恐れてはいけない

この「会社のために」という場合に気をつけなければ行けないのは、会社の常識と世間の大儀が必ずしもイコールにならないケースがあることです。
そういう場合、やはり「社会的正義とは何か」と、きちっと自らに問わなくてはいけません。

松下幸之助の「所主告示」

「凡そ生産の目的は我等生活用品の必需品の充足をたらしめ、しこうしてその生活内容を改善拡充せしめることをもってその主眼とするものであり、私の念願もまたここに存するものであります。我等が松下電器産業はかかる使命の達成を持って究極の目的とし、今後一層これに対して渾身の力を揮い、一路邁進せんことを期する次第であります」
ここには金儲けのことなどひと言も書いてありません。
ここで述べられているのは、まさに世のため人のためという想いです。

多くの志士を育てて明治維新への道筋をつけた吉田松陰は、二度の投獄を体験しています。しかも、わずか二十九で生涯を終えています。

「身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし大和魂
という辞世の句を残して死んでいったのです。

自分の国を愛せない人が他の国を愛せるはずがないじゃないか

これは、親を愛せない人が妻や夫を愛せるはずはないし、ましてや他人を愛せるはずがないというのと変わらないでしょう。
私はそう思っています。

節操というのは本当に大事なものです。

自分の主義・主張・立場を常に明確にして、何が起ころうとそれを守り抜く。
そうした節操を持つためには、自分の人生観を明確にしておく必要があります。

松下幸之助さんは、「全部運がよかったと思いなさい」と至言を残されています。

自分の努力によって成功したのではなく、ただ運がよかっただけだと考えなさいというわけです。
自分の力で成功したと思うと、どうしても驕りが出たり、野心が出たりします。
しかし、ただ運が強かっただけだと思うと、そういう余計なものが出る余地がありません。



つまらない日常の出来事を気にするよりも、世の中に目を向けて、常に大きな志を掲げ、自分に何ができるかを考える習慣を身につけることが大切だと思うのです

レバレッジ・リーディング

35冊目
[★★★★☆]

レバレッジ・リーディング

レバレッジ・リーディング

<感想>

本を読むことについての効果およびその活用法を示した本。
著者が言うには、本にはその値段の100倍の投資効果があるという。
1500円の本ならば15万円の価値が隠されている。
また、本の20%を吸収できればよい、あるいは悪い本はすぐに読むのをやめてしまえばよいと読書になれていない人でも実践しやすいアドバイスが書かれており、参考になった。
「本を内容を活かす」という目的をもって読書をすべきということを再認識できた。
アウトプットの道が少し見えてきたかもしれない。

<まとめ>

練習しない一流のプロスポーツ選手が存在しないように、読書をしない一流のビジネスパーソンもまた存在しないのです

練習すればするほど上達するように、読めば読むほど、実践に使えるベースがたまっていきます。
この累積効果により、レベルアップして、仕事ができるようになります。

インプットするだけでは、ただの自己満足に過ぎません。いかにアウトプットするかが勝負なのです。

多読は投資活動です。
つまり、読んだ内容を仕事に生かすこと、投資の結果を出すのが最終目的です。
そのために、私は年間100万円弱の本題をかけているのです。
20代でまだ手取りの収入が少ないときは収入の10%を本代にかけるように心がけていました。

「一流の経営者になったから本を読む」のではありません

彼らは無名の時代から本を読んできたからこそ成功できたのであり、そして、現在も読書を続けることで、一流であり続けているのです。

読み始める前にもう一度その本を読む目的を明確にしておくと、重要なところと、そうでないところの見極めがはっきりつくようになります

したがって、どうでもいいところは捨てることができるので、読むスピードが速くなります。
そのうえで目的を意識しながら読むと、内容をよく吸収できるのです。

極論を言えば、100項目すべてを抜き出し、一つも身につけないよりは、重要な1項目だけを抜き出して、それを実践する方が、リターンを得られるのです

ささいなとりこぼしを気にしてスピードが遅くなるよりは、より少ない労力で大きなリターンを上げることに集中したほうがいいはずです。



とにかく大事なのは、本から得たノウハウをレバレッジメモにまとめ、繰り返し読んで条件反射的に行動できるようにし、どんどん実践で活用していくことです。
読まなければ始まらないのは無論ですが、読んだだけで実行しなければそれで終わりです。

段取り力

34冊目
[★★☆☆☆]


<感想>

どうしたら段取り力がアップするか

段取り力―「うまくいく人」はここがちがう (ちくま文庫)

段取り力―「うまくいく人」はここがちがう (ちくま文庫)

について書かれた本。
目新しいアイディアはなかったが、段取り力を上げるためにどのようなことをすべきかが具体的に書かれていてよい。
「段取り力」とタイトルにあるが、途中にアイディアの生み出し方に書かれてあるところもなかなかおもしろい。

<まとめ>

ハウツー本を読む側になるか、書く側になるかは決定的な違いだ

ハウツー本をいくら読んでも、本当のところが伝わりきらない。
本当のところとは、そのポイントに気がついてマニュアルにまとめた著者が持っている力のことである。

区別すべきは働いているかどうかではなく、稼いでいるかどうか、付加価値や利潤を生んでいるかどうかである

付加価値を生まない作業は無駄と認識する、というのは身もふたもない言い方だが、鋭いところをついている。
部品を探したり、伝票を書き写す作業は付加価値を生まないが、必要な作業だと思っているから、普通は働いた気になってしまう。

先が見えない努力はつらい。しかしこれを続けていれば、必ず質的な変化が起き、少しでも変化すればそこを増幅すればいいと分かれば、反復も続けていける

段取りを意識することのよさは、先を見越しているので、反復する努力をいとわなくなることだ。

意見を言っている暇があれば、アイディアを出せ

多くの会議や会合は、意見を残そうとするから駄目なのだ。
反対意見を言うなら代替案を出してほしい。

部署が変わっても、仕事が変わっても、技化された「段取り力」を応用してすべてを持って行けばいいから怖くない。

異動して仕事が変わったからまたゼロから出発だと思うのと、経理で培った「段取り力」あるからそれを応用すればいい、と考えるのとでは大違いだ。

「段取り力」は、つまるところエネルギー配分だ。一番エネルギー値の大きいものを最重要なところにぶちこむ

勝負事で言えば、相手の一番弱いところに自分の最大エネルギーをぶつけるということだ。
相手のスキに焦点を定めて、最大のエネルギーを注ぎ込めば、それだけで高度な技術を持つ相手に勝つことができる。



何事もそうだが、一つ道をつけるところまで到達するのが大変だ。
そこまでが仕込みの段階で、あとは一度道がついたところを増幅していけばいい。

一生モノの人脈力

34冊目
[★★★☆☆]

一生モノの人脈力

一生モノの人脈力

<感想>

人脈がいかに大切かを教えてくれる本。
ビジネスにおいて、著者がここまでの地位を築くことになったのは人脈を大切にしてしてきたからだと述べている。
「人と人の繋がりは筋肉である」という考え方がとてもすばらしい。
人脈は使えば使うほど広がっていく。まさにその通りだ。
逆に言えば、どんな人脈も使わなければそれまでということだ。
もっと人を大切にしよう。ただし利己的な意味でなく。

<まとめ>

ビジネスであれ何の世界であれ、成功するには人に対抗するのではなく、人と協力することが大切だ

誰かを助ければ、その人もきっとあなたを助けてくれる。
ビジネスは人間的な営みであり、それを動かし、判断を下すのは人だ。

人と人とのつながりは筋肉と同じで、使えば使うほど強くなっていくのだ

資産は活用すれば膨らむ。

信頼できる人間関係の輪を広げていくには、絶えず人前に出て新たな出会いを求めなければならない

意識せずとも自然に人脈づくりができるという人などこの世にはほとんどいない。

会話であれ仕事であれ人生であれ、安全な道を選べば無難な(すなわち退屈な)結果しか得られない

真の勝者−めざましいキャリアを誇り、温かい友人に恵まれ、強烈なカリスマ性を発揮する人−は、もてるすべてをさらけ出すものだ。
あなたの魅力は、他でもないあなたらしさの中にある。

私にとって、人脈作りは一つの生き方であり、世界観なのだ

数年前にそう気づいたとたん、生活を仕事とプライベートに分ける意味がなくなった。
どんな人にも、同じように誠実に接しなければ本当の心のつながりは生まれない。

何をするかではなく誰とするかが問題なのである

たいていの人は、嫌いな相手と働いているせいで仕事が嫌になるのだ。
人脈を広げれば、様々な出会いをきっかけに新しい刺激的な仕事が見つかるチャンスが2倍、3倍に膨らむだろう。

私たちはえてして、人生とは旅のようなものと思いがちだ

そして行き着く先に、愛情や何らかの意味、それに安心して老後を過ごせるだけの退職年金があればと願っている。
けれど実は、人生に終着点はない。
これは終わりなき旅なのだ。



私たちはみな失敗の仕方を考える必要がある。
誰にだってミスはあるのだから、あとはできるだけ上手に失敗するしかない。
成功か失敗かではなく、リスクを負って出世するか、リスクを負わず平凡に終わるかが問題なのだ。

3日で運がよくなるそうじ力

32冊目
[★★★☆☆]

<感想>

そうじすることによって、運をよくしようという本。
「何はともあれ、まずそうじ!」ということを徹底的に教えてくれる。
自分は、そうじがあまり得意でなく、油断するとすぐ部屋が散らかってしまう方だが、これでは運を逃がしてしまうのも当然だ。
今の部屋の状態があなたの心の状態であると部分を読んだときに、ドキッとした自分が恥ずかしい。
今から掃除をしよう!

<まとめ>

自分の現状を引き寄せていたのは「部屋の状態」である

あなたが幸せになる第一歩は、「きちんと現実を見つめることができるかどうか」です。
そして、「これが今の私の部屋。そして私自身なんだ。」と受け入れること。

必要なものは与えられる

まだ使えるのに、どうして無理をして新しいテレビを買う必要があるの?

本は保存しておくものではなく、そこに書かれている情報や世界を消化して、自分の中に取り入れるべきものです

それがまるで観賞用になっていたり、そこにあることすら忘れているのであれば、古い考えのまま成長が止まっているのと同じことです。

きれいになりたい、美しい心を持ちたい、と思ったら、先に部屋をそうじしてしまえばいいのです

きれいな部屋に住んでいる人は、内面もきれいです。
「心の美しさ」と「部屋の美しさ」は「ニワトリと卵」のようなもので、どちらが先にとはいいがたいのです。



人はどんなにがんばっても過去に生きることはできません。
過去の栄光は、あなたの心の中にあればいいのです。
今、本当に必要かどうかを見極めてください。

夢をかなえる勉強法

31冊目
[★★★★☆]

夢をかなえる勉強法

夢をかなえる勉強法

<感想>

勉強に対するモチベーションを上げてくれる本。
いわゆる「勉強法」のことも細かく書かれており為になるものばかりだが、それ以上にすばらしいのは著者が勉強を後押ししてくれる言葉である。
著者がカリスマ塾長と呼ばれるのもうなずける。
体育会系ではなく、優しい言葉で諭してくれるので心にすっと入ってくる。
夢に向かって勉強を続けよう!

<まとめ>

限界だと思ってからが挑戦である、とセナは語っている。

この最後のしぶとさは、人生を生きる上で非常に重要である。
勉強はその「根っこの忍耐力」をつけるためのトレーニングんある。

人はもっと謙虚にならなければならない。

謙虚であれば必ず何かが吸収できる。
とくに未熟なうちは、その謙虚さが大切なのだ。

どんな言葉でも100万回繰り返していれば、事実になる。

私は自分にひたすら「やればできる」と言い続けた。

部分的な自分の弱点を全体視しない

勉強していてある部分ができなかったとしても、その科目すべてが苦手なわけではない。
彼女に振られただけなのに自分は人間として存在価値がない、と思い込むことはないのと同じ理屈である。

一時的な失敗を永続化しない

一回失敗しても、次は成功する可能性がある。
彼女に振られたとしても、もう自分は恋愛ができないとか、自分を好きになってくれる人はもう二度と現れない、と思うことはない。

スランプというのは、自分の周囲に世界の広がりが意識できない状態を言う。

そんなとき、物理的に空間を広げてやると、自分の位置を客観視できるきっかけになる。

ささいなことでも全力を尽くそう

トランペットだろうと自転車乗りコンテストだろうと何だろうと、何か一つでもうまくいけば、「成功体験」となって自信がつく。
自信が勉強へのエネルギーとなるのだ。

本質を一言で言えないのは、わかっていない証拠である

わかっていないから、くどくどと説明してしまう。
物事の本質はとてもシンプルなのだ。
本を読むときも段落ごとに「要するに何なんだ」と自分でまとめながら読んでみる。

自分の人生の目標は何か?それはなぜか?そのために何をしているのか?

その答えを探すために、私たちは勉強をしているのである。

夢や理想は頭の中で考えているだけでは実現しない

紙に書いたり、壁に貼ったり、人に話したり、宣言したりして、外に出していかなければならない。
顕在化させていくことで、より実現に向けて近づくのである。



最悪な経験もけっして無駄にはならない。
人生に無駄なことは起きない。
すべてはその人の生きる糧になっているのだ。

成功する「投資力」の伸ばし方

30冊目
[★★★★☆]

年収150万から2億円へ!成功する「投資力」の伸ばし方

年収150万から2億円へ!成功する「投資力」の伸ばし方

<感想>

投資に対する考え方を優しくまとめた本。
著者が美容師から年間家賃収入2億円になるまでにどのようなこと学んでいったかが、星さんとの会話を通してよくわかる。
「自己投資が一番の効率のいい投資」、つまり勉強が一番大事だと納得できた。
投資(=勉強)を通じ、自分を成長させる生き方をしていこう。

<まとめ>

人をうらやんでいるだけでは、何も始まらない。昔は、うらやむは、心病む、と書いたんだ

あのとき星さんは「人をうらやむのは心の病気なんだ」と言っていた。

目標を高く掲げて失敗するより、実現可能なことから少しずつ取り組むのが賢明だよ

人によって、取り組むべき優先順位というのは違う。
まず、自分にできそうなことから始めるといい。

安い食材でも、めんどうくさがらずに手間暇をかけると美味しくなる。

それが相手にも喜ばれる。どんな素材を使った起業でも同じだよ。

お金のために働くのではなく、学ぶために働くという姿勢が大事なんだ

自己投資は一番効率のいい投資先だよ。
何をするよりもまず自分に投資すること、勉強すること、学ぶことに投資したほうがリターンは間違いなく一番高いものになる。

「仕事から何を学べるか」という基準で働くと、給与以外に、無限の知識や経験を得ることができる

その知識や経験を生かして、さらに仕事を選んでいけば経験に見合うもっと大きな収入を得ることができる。

投資家にとっては、機会損失というリスクが一番怖い。

もし投資していたら成功するかもしれない。
でも行動しなかったらその成功をつかむことは絶対にあり得ない。

人はこれまでの努力を無駄にしたくないという思いを持っている。だから、自分にとって都合の悪い情報から目を背けがちになるんだ。

それで、都合のいい情報だけを好んで、希望的観測をするようになる。
でもビジネスや投資で希望的観測ばかりをしていたら、破綻してしまうのは時間の問題だよ。

ほぼ完璧に学んでから一歩前進するよりも、最低限の勉強をしたうえで小さく進んで、小さな失敗をする。

また進んでは失敗してというのを繰り返す。
そうして学んで成長していくことの方が重要だと思う。

何が事実で、何がその人の意見なのか。それを見極められなければいけない。

相手の意図を知った上で、それは営業なのか、本当に自分のために言ってくれているのかを見極めることが必要だ。

結局、人は何を学ぶかが重要だと思う。

学びたい、成長したいという意欲があれば、適性や能力、そして収入はあとからついてくる。



できない理由はいくらでも、誰にでも簡単に見つけられる。
「できる」理由を見つけることの方がずっと難しい。
でも成功したいなら、できる理由の方を見つけていかなくてはならない。