段取り力
34冊目
[★★☆☆☆]
<感想>
どうしたら段取り力がアップするか
- 作者: 斎藤孝
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/11/01
- メディア: 文庫
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目新しいアイディアはなかったが、段取り力を上げるためにどのようなことをすべきかが具体的に書かれていてよい。
「段取り力」とタイトルにあるが、途中にアイディアの生み出し方に書かれてあるところもなかなかおもしろい。
<まとめ>
ハウツー本を読む側になるか、書く側になるかは決定的な違いだ
ハウツー本をいくら読んでも、本当のところが伝わりきらない。
本当のところとは、そのポイントに気がついてマニュアルにまとめた著者が持っている力のことである。
区別すべきは働いているかどうかではなく、稼いでいるかどうか、付加価値や利潤を生んでいるかどうかである
付加価値を生まない作業は無駄と認識する、というのは身もふたもない言い方だが、鋭いところをついている。
部品を探したり、伝票を書き写す作業は付加価値を生まないが、必要な作業だと思っているから、普通は働いた気になってしまう。
先が見えない努力はつらい。しかしこれを続けていれば、必ず質的な変化が起き、少しでも変化すればそこを増幅すればいいと分かれば、反復も続けていける
段取りを意識することのよさは、先を見越しているので、反復する努力をいとわなくなることだ。
意見を言っている暇があれば、アイディアを出せ
多くの会議や会合は、意見を残そうとするから駄目なのだ。
反対意見を言うなら代替案を出してほしい。
部署が変わっても、仕事が変わっても、技化された「段取り力」を応用してすべてを持って行けばいいから怖くない。
異動して仕事が変わったからまたゼロから出発だと思うのと、経理で培った「段取り力」あるからそれを応用すればいい、と考えるのとでは大違いだ。
「段取り力」は、つまるところエネルギー配分だ。一番エネルギー値の大きいものを最重要なところにぶちこむ
勝負事で言えば、相手の一番弱いところに自分の最大エネルギーをぶつけるということだ。
相手のスキに焦点を定めて、最大のエネルギーを注ぎ込めば、それだけで高度な技術を持つ相手に勝つことができる。
何事もそうだが、一つ道をつけるところまで到達するのが大変だ。
そこまでが仕込みの段階で、あとは一度道がついたところを増幅していけばいい。