下克上の時代を生き抜く即戦力の磨き方

5冊目
[★★★★☆]

即戦力の磨き方 (PHPビジネス新書)

即戦力の磨き方 (PHPビジネス新書)

<感想>

これからの時代、ビジネスマンにとってどのような力が必要になるかを説明してくれる本。
大前研一氏の本は論理的で非常に読みやすい。この本でも同様。
ホリエモン騒動についてもわかりやすく説明している。
勉強法についても具体的な方法がかかれており、実践しやすい。

<まとめ>

世界標準は日本より20年早い

アメリカのビジネスパーソンは35歳で社長をやり、40代でその会社を売って金を手にしたら、引退してカリブ海で暮らす。
日本の国技が相撲なら、インドの国技は「勉強」といってもいいくらい、誰もが自分を磨く事に余念がない。
インド人の場合、最終的には自国に産業を興し、雇用その他でインド最大の問題である貧困を解決するという高い志が仕事のモチベーションになっている人が多い。
エスカレータがこれからもうまく動いてくれるか気を揉む暇があるのなら、隣の階段を全速力で駆け上がれる体力をつけるトレーニングを一刻も早く始めることだ。


英語耳を鍛えよ

英語耳を鍛えるにはCNNニュースのような英語番組を1日中流しっぱなしにしておくのがいい。
そのうち耳が慣れてきて、まとまった音が捕まえられるようになってくる。
そうしたら今度は、聞こえたままの音を口に出して発音してみる。

財務能力を養う

財務能力を養うには、自分で自分の資産運用をやってみるといい。
初心者が株と付き合うための3原則
1.株の性格と常識を勉強する。
2.身近に株を一緒に勉強する仲間をつくる。
3.世界を観る。

問題解決法(プロブレム・ソルビング・アプローチ)の基本

1.問題の本質はどこにあるのか自分で自分に問うことを繰り返す。「質問する力」(Inquisitive Mind)
2.なぜその原因が発生するかという原因に言及し、何をどうすればその原因を排除できるかという仮説を立てる。
  ここで重要なのは「なぜ」という問いかけに対し、「もしかしたらこうなるのではないか」と仮説を設定できるかどうか。
3.仮説の検証。仮説がうまくいかないとわかったら新たに仮説を立て直す。新たな問題が発生したら下人を探り、取り除く仮説を立てる。
  これを真の解決策にたどりつくまでまで、何度も繰り返す。

60歳より先の人生を考えて勉強せよ

会社で、上司からいわれたことだけをまじめにやっていても、即戦力になれるだけの力は絶対につかない。
とにかくいまの会社や仕事から学べることは、すべて学ぶこと。
上司が無能なら、なぜそう感じるのか、自分が上司の立場ならどうするかを考える。会社がダメだと思うなら、社長になったつもりで改革案や再建案を練る。

勉強時間はこうやって捻出せよ

自分の成長につながらないことは無駄以外の何ものでもないから、即刻やめる。
生活のなかでパターン化したほうがいいと思われることは、全部パターン化しておく。

家は借りれば十分だ

まず考えることは、「隣が何をやっているか」ではなく、「自分の人生」を独自に設計すること。
もう一つは、家族で設計を行うこと。奥さんの望んでいる生き方とは何か、子供の教育に何がいらないか、などについて価値観を共有する。
ロウアーミドルへの提案は、「家を買う」という発想を諦め、「賃貸」を選択肢にいれることだ。
仮にローンを組む場合も、金額の目安は年収の5倍までに抑える。
賃貸住宅のよい点は、意思決定が自由な点だ。これは人生に余裕をもたらす。

アメリカ型社会がやってくる

人間には、自分の人生を「賭ける」天気が必ずやってくる。そのとき、すでに家や車に全額賭けてしまった人は、自らチャンスを捨てている。
将来予想されるのは、無条件の昇進・昇給時代の終わりと、アメリカ型社会の到来である。
ニューヨーク、ロンドン、パリ、モスクワなど大都市のサラリーマンは、都心から離れた場所にウィークエンドハウスを持っている。老後は温暖な海辺で暮らし、孫が「ここなら遊びに来たい」と思うような場所に住みたい。
ヒルズ族に憧れるのは田舎者である。人と同じことをしていると、ライフスタイルはより「ロウアー」になっていく。


次の人生の目的さえはっきりさせておけば、いま何をすべきかは、自ずと明らかになる。

いま自分の人生にどこか不満を感じている人は、幸せになるための勉強が足りないのだ。