2分以内で仕事は決断しなさい
23冊目
[★★★☆☆]
- 作者: 吉越浩一郎
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2005/04/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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<感想>
トリンプの早朝会議を中心に、スピード重視の仕事術を説明した本。
残業禁止、がんばるタイムなど他にはあまり見られない仕事のやり方がとても参考になった。
早朝会議ではデッドラインを決定され、挙がっていた問題に対しての結果を翌日には報告しなくてはいけない。
何に対しても明確なデッドラインが決められていて、かつ残業禁止とは恐れ入った。
かなり厳しいと思うが全く正当なやり方だと思う。
「残業」=「会社の利益を減らす事」と改めて思い知らされた。
今まで自分がどれだけ甘かったかを反省し、緊張感をもって仕事に取り組もうという気持ちになった。
<まとめ>
「いつでもできる」はもっとも危険な考え方
人は「いつでもできる」と言われると、頭の中で勝手に「いまやらなくていい」と置き換えてしまう。
そこで重要になるのがデッドラインの設定です。
デッドラインを厳しく設定すると、スタートだけでなく、仕事を処理するスピードも上がります。
午後12時半から2時半までの2時間を「がんばるタイム」と名づけて、社員が集中して仕事ができる時間を作っています。
この間は、私語は一切禁止です。
電話するのもダメ、オフィス内を歩き回るのも厳禁。
「がんばるタイム」中は、自分の机に張り付いて仕事しなさい、というわけです。
「がんばるタイム」があることで、1日の中に「午前中、がんばるタイム、定時の6時まで」という3つのデッドラインができるということです。
日本のホワイトカラーに足りないのは、マネジメント能力ではなく、決断力なのです。
とにかく一歩踏み出せば、やり方はあとからいくらでも工夫できます。
効率化で何より重要な事は、いままでの組織に根付いている古い体質やしがらみをすべて断ち切ってそれを断行していく強い意志です。
仕事は、それが発生したときにやるのが一番面白い。
発生したときが一番興味をもてるし、情報も頭の中に入っているのでやりやすい。
やり始めれば、むしろ積極的に取り組めます。
ところが、先延ばしにしてしまうと、しだいに興味が薄れて、細かい内容も忘れてしまう。
仕事が宿題と化す前に、自分で取り掛かる。
これは仕事を楽しむコツのひとつです。
仕事というゲームで目指すべき結果とは何か?
それはズバリ、利益です。
目の前の仕事を必死に追いかけることも大切ですが、それと同時に、その仕事がどんな利益につながるのかを考えてみる。
求めるべき結果を明確にすることで、仕事というゲームはいっそう面白くなるのです。
目標は背伸びして設定せよ。
ちょっと努力すれば誰でも達成できてしまうような目標では、クリアしてもいまいち面白くない。
革新的な方法で改善して、まわりをあっと驚かせたほうがゲームとしては面白いわけです。
トリンプには、人材を育成する制度がありません。
なぜなら、仕事を楽しんで自発的に取り組む人は、会社が何もしなくても勝手に育つからです。
ノウハウは学ぶのではなく盗め!
学ぶ事は誰でもできます。
しかし、盗むとなるとそれなりの能力が必要になる。
その能力を磨くことができるかどうかで、社員の成長の度合いも変わってくるのです。
「システムD」
これはデブイルイエ(もつれた糸を解く)という単語の頭文字をとったフランスの慣用句です。
「難しい問題があっても、ちょっとした工夫をして解決しよう」という意味で使われています。
とにかく諦めずに何とか解決策を探し出すのがシステムDの考え方です。
難局にぶつかったときは、心の中で「システムDで行こう」とつぶやいてみてください。
きっと一歩前に進む勇気がわいてくるはずです。
あなたは笑って仕事をしていますか?
仕事をしているのではなく、仕事という名のゲームで遊ぶ。
そう思えるようになれば、毎日がきっと楽しくなるはずです。